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トヨタ自動車のクラウンアスリート、ロイヤル、マジェスタの年次改良が2016年8月29日に実施された。
今回の年次改良で大目玉は、トヨタセーフティセンスPが搭載されることだ。
同時にアスリート、マジェスタシリーズに特別仕様車である「J-FRONTIER」が発売されることとなった。
ちなみに、ロイヤルシリーズに関しては特別仕様車の設定はない、
今回は、クラウンの2016年の年次改良に関する内容をお届けする。
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クラウンアスリート・マジェスタに特別仕様車「J-FRONTIER」
2016年8月29日からクラウンアスリート、マジェスタシリーズに特別仕様車の「J-FRONTIER」が発売されることになった。
その内容は、以下のものとなる。
<クラウンアスリート>
◯特別装備
・フロントグリル&リヤライセンスガーニッシュ : サテンメッキ仕様
・本革巻き4本スポークステアリングホイール : ブラックレイヤーウッド(本木目)
・ウルトラスエード×本革シート表皮 ほか◯内装色
モスグレー(特別設定色)
<クラウンマジェスタ>
◯特別装備
プレミアムナッパ本革シート表皮
本革巻き4本スポークステアリングホイール : ブラウンレイヤーウッド(本木目) ほか◯内装色
スモーキーブラウン(特別設定色)
【2016年08月29日 トヨタプレスリリースより】
<クラウンアスリート特別仕様車の内装>
<クラウンマジェスタ特別仕様車の内装>
今回、クラウンロイヤルに関しては、一部改良のみの実施となっており、特別仕様車の設定はない。
<クラウンロイヤル>
このことから、トヨタとしてクラウンの中では、クラウンアスリートに最も力を入れていると言える。
実際に、各シリーズの公式ページを見ると、クラウンロイヤル・マジェスタは年次改良前とほとんど変わっていないが、クラウンアスリートに関しては、かなりページのデザイン・内容が改良されていて、力が入っていることが伺える。
クラウンに待望のトヨタセーフティセンスPを搭載へ
昨年の2015年10月にビッグマイナーチェンジを実施したクラウンアスリートとロイヤル。
デザインの変更に加え、いなしサスペンションの採用、ボディ接合部の剛性強化のために90ヵ所以上スポット溶接を増し打ち、そして世界初となるITS Connectが採用されるなど、かなり大掛かりな改良が行われたことは記憶に新しい。
⇒クラウンアスリート・ロイヤルのマイナーチェンジが2015年10月1日に実施!マジェスタは一部改良
特にクラウンアスリートに関しては、2.0L直噴ターボエンジンの新搭載や、12色にわたる「ジャパンカラーセレクションパッケージ」を設定する等、かなり力を入れた変更がなされた。
しかしながら、1つだけ、事前にほぼ搭載されると予想されていたある機能が搭載されていないことがユーザーの間で話題となた。
その機能とは、トヨタの先進安全機能である「トヨタセーフティセンスP」のことだ。
トヨタセーフティセンスには、上級モデルのPと主にコンパクトカー向けのCの2種類があるが、トヨタセーフティセンスPに関しては、
・歩行者検知機能付きの自動ブレーキシステム
・ステアリング制御機能付きの車線逸脱防止機能(レーンディパーチャーアラート)
・追従機能付きクルーズコントロール
といった、トヨタセーフティセンスCにはない機能が搭載されているのが特徴だ。
このトヨタセーフティセンスPは、2015年8月にビッグマイナーチェンジを実施したランドクルーザー200系が初搭載をし、同年12月にフルモデルチェンジをした新型プリウスにも続いて搭載されている。
⇒ランドクルーザー200のマイナーチェンジが2015年8月に!トヨタセーフティセンスP初搭載へ
このトヨタセーフティセンスPが今回の改良でついにクラウンにも搭載されることとなったのだ。
レーダークルーズコントロールの全車速対応化は見送り
多くのユーザーが待ち望んだクラウンへのトヨタセーフティセンスPの搭載。
それが実現した今回の年次改良にて、ようやく現行型クラウンの完成形に達したとも言えるだろう。
しかし、一つだけ気になる部分がある。
それが、追従機能付きのクルーズコントロールが全車速対応ではないという部分だ。
自動運転技術が注目される中、アクセルを踏まなくても、先行車に自動で追従走行可能となる追従機能付きのクルーズコントロールは、近年注目されており、多くの車で採用され始めている。
追従機能付きクルーズコントロールは、全車速対応か否かという、主に2種類に分かれる。
全車速対応であれば、先行車が停止するとこちらの車もそれに合わせて自動で完全停止することが可能となる。
全車速対応ではない場合は、メーカーや車によって異なるが、50km以上での作動というような制限がある。
つまり、その作動制限速度未満では、追従機能付きクルーズコントロールの使用ができない。
実は、以外と知られていないのが、トヨタセーフティセンスPの中でも、追従機能付きクルーズコントロールが全車速対応のタイプと、全車速ではないタイプの2つのタイプがあるということだ。
クラウンには、後者の全車速ではないタイプが採用されることとなった。
現在、クラウン以外にトヨタセーフティセンスPが採用されているのは、ランドクルーザーとプリウスだ。
プリウスに関しては、全車速対応でかつ、先行車が停止した場合に、自車も停止するという「停止保持状態を維持」することが可能になっている。
ランドクルーザーに関しては、全車速対応ではなく、約50~100km/hという車速範囲内での使用に限られている。
そして今回のクラウンでは、ランドクルーザーと同じものが採用されているため、追従機能付きクルーズコントロールの使用は、約50~100km/hという車速範囲内に限られる。
なぜ今回のクラウンには、全車速対応のレーダークルーズコントロールが採用されなかったのか
なぜ、トヨタの代表的高級車であるクラウンが、プリウスでさえ採用されている全車速対応のクルーズコントロールを採用できなかったのか。
これは推測にすぎないが、発売時にトヨタセーフティセンスPを搭載することを考慮され、TNGA等の最新のテクノロジーで設計された新型プリウスに比べて、現在のクラウンは、発売が2012年ということもあり、設計時にトヨタセーフティセンスPの搭載を前提に設計されていないと考えられる。
それゆえ、そもそもトヨタセーフティセンスPを搭載させるだけでも困難な状態だったはず。
実際に、昨年2015年10月に実施されたビッグマイナーチェンジという絶好のタイミングで、トヨタセーフティセンスPの搭載の間に合わなかった所を見ると、相当開発に時間がかかることが伺える。
他にも、車格的にトヨタセーフティセンスPが搭載が妥当であるエスティマ、アベンシス等がビッグマイナーチェンジでトヨタセーフティセンスPではなくトヨタセーフティセンスCを採用した点を考えると、旧来の設計車種では、トヨタセーフティセンスPの搭載が困難と考えるのが自然だろう。
しかしながら、天下のクラウンが、本来コンパクトカー向けに開発されたトヨタセーフティセンスCを採用しては、あまりにも示しがつかない。
だからこそ、今回、ビッグマイナーチェンジの時期から、約1年ずらしてでも搭載を実現させてきたと言える。
ただ、全車速対応のレーダークルーズコントロールの対応までは開発が困難だった、もしくはコストが見合わなかったというところではないだろうか。
同じくビッグマイナーチェンジという旧来の設計車種を大幅改良してトヨタセーフティセンスPを搭載させたランドクルーザーも、レーダークルーズコントロールの全車速が対応できていない所を見ると、やはり、現行モデルの車を改良するだけでは、トヨタセーフティセンスPのレーダークルーズコントロールの全車速対応化をさせる程、コストに見合った改良が不可能だったと言えそうだ。
まあ、約50~100km/hという制限があるとはいえ、高速道路で通常走行をする限りでは、クラウンのトヨタセーフティセンスPのレーダークルーズコントロール機能は、運転の負担軽減につながるのは間違いない。
ただ、全車速対応のクルーズコントロールを搭載しているトヨタ車を求める場合は、次期クラウンの登場まで待つ、
次期クラウンのフルモデルチェンジは2018年実施見込み!FCVモデルが2019年に登場か
もしくは、プリウス、新型プリウスPHV、C-HRといった新世代のトヨタ車を検討することになる。
また、アルファード・ヴェルファイアに関しては、トヨタセーフティセンスPは現時点では未搭載だが、すでにレーダークルーズコントロールが全車速対応になっている。
次に、クラウンのライバルとなる国産メーカーの上級~高級セダンについて安全快適装備を中心に見ていこう。
ライバルメーカーの安全装備の動向
ようやく、最新の安全快適装備が搭載されるクラウンについてだが、国産のライバル車種はどうなのか少し見てみよう。
<日産>
まず、クラウンアスリート・ロイヤルの直接的ライバルとなる日産のフーガ、スカイラインに関して。
<スカイライン>
<フーガ>
2014年にデビューした現行型スカイラインと2015年にビッグマイナーチェンジを実施した現行型フーガには、
・前方車両との衝突の回避・軽減を図るエマージェンシーブレーキ
・2台前を走る車両をミリ波レーダーでモニタリングするPFCW(前方衝突予測警報)
・完全停止まで対応した全車速対応のインテリジェントクルーズコントロール
・LDP(車線逸脱防止支援システム)
・LDW(車線逸脱警報)
・BSI(後側方衝突防止支援システム)
・BSW(後側方車両検知警報)
・BCI(後退時衝突防止支援システム)
といった至れり尽くせりの装備がすでに採用されている。
全車速対応のクルーズコントロールが採用されている点に関しては、クラウンよりも采配が上がる。
しかしながら、フーガ・スカイラインの自動ブレーキシステムであるエマージェンシーブレーキには、歩行者検知していない点が惜しい所。
この点に関しては、歩行者検知対応のトヨタセーフティセンスPを搭載しているクラウンの方が上手とも言える。
ただ、ノートやティアナ等、別の車種ではすでに歩行者検知対応のエマージェンシーブレーキが搭載されていることを考えると、そう遠くない将来、フーガ・スカイラインにも歩行者検知対応になることが予測される。
それに、2017年には、レーンキープアシスト機能を停止直前まで働かせたり、強いカーブでガイドできるようにして、単一レーンでの自動運転を可能にしたいと開発者である長谷川聡氏が語っているため、2017年には安全装備に関して大幅な改良が実施される可能性が高い。
<ホンダ>
次にホンダに関して。
ホンダに関しては、フラグシップのレジェンドはクラウンマジェスタのライバルとなるが、アコードハイブリッドに関しては、クラウンアスリート・ロイヤルのライバルになりうるかというと、おそらく否定的なユーザーも多い事だろう。
しかしながら、先日のビッグマイナーチェンジにて、かなりの充実した装備を搭載したり、高級感を感じさせるボディであることから、あえて今回例として挙げることとした。
<アコード>
⇒アコードハイブリッドのビッグマイナーチェンジが2016年5月26日実施!レジェンドに迫る進化
<レジェンド>
レジェンド・アコードハイブリッドには、ホンダの先進安全装備のホンダセンシングが搭載されている。
ホンダセンシングに関しては、車種によって搭載される機能がことなるが、この両車に関しては以下の内容が装備がされている。
歩行者対応の自動ブレーキや、全車速対応のクルーズコントロール等、レーンキープアシスト等充実した内容となっている。
具体的な性能は別として、内容に関してはトヨタセーフティセンスPと同等以上と言えるだろう。
<スバル・マツダ>
スバルとマツダにはクラウンと同等の車種というのは現在存在しない。
しかしながら、両メーカーのフラグシップであるレガシィとアテンザの安全装備は非常にレベルの高いものとなっている。
特にスバルに関しては、世界トップクラスの安全装備である「アイサイト」の存在が大きい。
何と言っても精度の高い歩行者検知対応の自動ブレーキと、全車速対応のクルーズコントロールは必見だ。
来年2017年にはそのアイサイトが最新バージョンになることがすでに発表されており、同年にビッグマイナーチェンジが見込まれているレガシィに新型アイサイトが搭載される可能性は非常に高い。
⇒スバル アイサイトver4を2017年に導入へ!初搭載車は・・・
また、レガシィに関しては先代モデルから、クラウンや現行型フーガ・スカイラインでも採用されていない「オートホールド機能付きの電動パーキングブレーキシステム」を搭載させるなど、非常にコストパフォーマンスに長けているという特徴がある。
<レガシィB4>
マツダに関しては、2016年のアクセラのマイナーチェンジを皮切りにi-ACTIVSENSEの自動ブレーキが歩行者検知になったり、海外で発売された新型CX-9には、全車速対応のACCに、電動パーキングブレーキにオートホールド採用するなど、この1年で大きく安全装備で進化を遂げている。
アテンザには、今年の年次改良ではその中で歩行者検知対応の自動ブレーキしか採用されないが、いずれ全車速対応のACCと、電動パーキングブレーキにオートホールド機能が加わるのは時間の問題だろう。
<アテンザ>
⇒アテンザのマイナーチェンジが2016年8月25日に実施!新型アクセラに続くマイナーアップデートへ
それでもクラウンの立場はまだまだ強い
これらのライバル車を見ると、安全装備の面ではかなり充実していることが分かる。
ただ、安全・快適装備が充実しているからといって、クラウンに勝てるかというとそうとは言えない。
国産の高級セダンに関しては、現在のクラウン一人勝ちの状況を見ると、クラウンというブランド力は、まだまだ絶大なものだ。
ただ、近い将来、現在のクラウンの売上を支える主なユーザー層の高齢者層がドライバーを引退する時の事を考えるといつまでも現在の威厳を保つことができるのかはなんとも言えない。
その為に、現行210系クラウンでは、クラウンアスリートを主に若年層獲得のためにデザインの面で大きく意識されたものとなるなど、様々な工夫がなされている。
レクサスブランドが導入された今、かつての「いつかはクラウン」と言われていた時代のような勢いを復活させることは難しいだろうが、是非とも国産の高級車でトップの人気を誇る車らしく、安全・快適装備の面でも常にトップのものをいち早く採用する車でいてほしいところだ。
クラウンマジェスタのビッグマイナーチェンジについて
クラウンマジェスタについては、昨年2015年10月のクラウンアスリート・ロイヤルのビッグマイナーチェンジと同時に一部改良が実施された。
一部改良という表現ではあるが、いなしサスペンションを搭載したり、ITS Connectの装備、セルフリストアリングコートの採用やボディ接合部の剛性強化など、実はマイナーチェンジと言ってもいいレベルの改良が実施されていた。
しかしながら、デザインの変更がされなかったことや、現行クラウンマジェスタが、アスリート・ロイヤルの一年後にフルモデルチェンジを実施したことを考えると、2016年にマジェスタのビッグマイナーチェンジが実施するのではと筆者は予測していた。
しかしながら、現時点ではそのような情報はなく、アスリート・ロイヤルと同じく8月29日に年次改良にてトヨタセーフティセンスPが搭載され、特別仕様車が追加されただけだ。
<特別仕様車のクラウンマジェスタ”J-FRONTIER”>
今回のトヨタセーフティセンスP搭載というのは、マジェスタがビッグマイナーチェンジをする絶妙なタイミングだと思うが、それが行われないということは、2016年中にマジェスタのビッグマイナーチェンジが実施される可能性はかなり低いと言える。
トヨタのライバルメーカーの日産に関しても、フーガがビッグマイナーチェンジしたにもかかわらず、未だにシーマが改良されていない点を見ると、法人ユーザーの多いこのクラスの車の改良には各社大きく費用をかけにくいという状況なのかもしれない。
<日産 シーマ>
場合によっては、今シリーズを最後にマジェスタがラインナップから姿を消す可能性もある。
正直、筆者としては、もしも、マジェスタがビッグマイナーチェンジをする可能性がわずかでもあるのならば、アスリート・ロイヤルの差別化をより明確にしたデザインへの変更を期待している。
S200系以前のように、マジェスタオリジナルのデザインを期待するユーザーは少なくない。
せめて、リアのデザインだけでも、縦型リアコンビネーションランプの復活、もしくは、中国版のクラウンのようなデザインにするなど、クラウンのトップに位置するマジェスタのオリジナル性あふれるデザインを期待したい所だ。
<中国版クラウンの公式動画>
[iframe id="https://www.youtube.com/embed/6LF0lepY6yc"]クラウンマジェスタのビッグマイナーチェンジに関する情報が入れば、またお伝えするので楽しみにしていてほしい。
次期クラウンに注目
待望のトヨタセーフティセンスPを搭載したクラウン。
最新の安全装備を手にすることで、売り上げに拍車がかかるのかどうかに是非注目だ。
クラウンの次期モデルに関しては2018年の発売が決定しており、後にFCVモデルが加わる可能性が高い。
詳しくはこちらの記事にて。
>>クラウンのフルモデルチェンジ情報
トヨタの高級車の看板商品として、今後も君臨し続けることができるのか、要注目だ。