
日産自動車のSUVのエクストレイルがビッグマイナーチェンジを2017年6月8日に実施した。
すでにエクストレイルの海外仕様となるローグや中国仕様のエクストレイルはマイナーチェンジを実施済みであり、新造形のVモーショングリルを採用するなどデザインを含めた大幅改良が行われている。
日本仕様の新型エクストレイルでは、同一車線自動運転技術のプロパイロットを搭載する等、現在好調なSUV市場にて攻勢をかける。
そんな注目のエクストレイルのマイナーチェンジに関する最新情報を今回お届けする。
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エクストレイルがマイナーチェンジ!デザイン&機能性大幅改良
3代目となる現在のエクストレイルは、2013年に発売されており、約4年を経過した今回2017年6月頃に後期型へとマイナーチェンジを行う。
そのマイナーチェンジの内容は以下の通りになる。
<新型エクストレイルのエクステリアデザイン>
マイナーチェンジ後の新型エクストレイルのエクステリア(外観)のデザインは次のようになる。
これは、上海モーターショー2017で公開された中国仕様と同様のデザインとなる。
マイナーチェンジ前のデザインと比較すると、Vモーショングリルのサイズが左右へ拡大され、またブラックのガーニッシュも追加。
ちなみに、このデザインは新型ローグ(米国仕様のエクストレイル)とも共通している。
リアバンパー形状もリニューアルが図られている。
ルーフアンテナにシャークフィンタイプが採用されていることや、サイド下部に装着されたメッキモールも見逃せない。
フロントランプとリアコンビランプには、ブーメラン型で「くの字型」となったデザインのブーメランランプシグネチャーを採用しフロントとリアのデザインの統一性を強調。
ヘッドランプとリアテールランプにはLEDランプとLEDイルミネーションが採用される。
また、ハイビームとロービームが自動で切り替えできるハイビームアシストも搭載となる。
さらに、フォグランプにはLED化に加え、エアインテークを含めた形状も長方形へと変化。
全体的に、アグレッシブで質感の高いデザインへと変化したと言えるだろう。
実際、マイナーチェンジ前後のデザイン画像を比較するとその違いは明確だ。
<フロント>
<サイド>
<リア>
日本仕様の新型エクストレイルのその他内容としては、ガソリンモデルの20Xグレードに18インチのタイヤ・アルミホイールが初採用される。
また、電動ハッチゲートがキックセンサー方式に変更されており、利便性向上も図られている。
このキックセンサー式となる「リモコンオートバックドア」は、足先をリアバンパー下に入れて引くだけでハッチゲートのドアのロック開閉&解除が可能となる。
<新型エクストレイルのボディカラー>
マイナーチェンジ後の新型エクストレイルのボディカラーとしては、
- プレミアムコロナオレンジパール
- ガーネットレッドパール
- ギャラクシーゴールド
- インペリアルアンバーパール
- オリーブグリーン
- シャイニングブルー
が新ボディカラーとして追加される。
これに伴って。キャニオンブロンズパールとスチールブルーマイカは廃止となる。
<新型エクストレイルのインテリアデザイン>
マイナーチェンジ後の新型エクストレイルのインテリア(内装)のデザインは次のようになる。
変更内容としては、ステアリングホイールがスポーティな印象となる「フラットボトム型のDシェイプステアリング」を新採用。
また、センターコンソールのシフトレバーや助手席のダッシュボードやフィニッシャーもリニューアルされ質感向上が図られている。
さらに後席シートヒーターが前席シートヒーターと共に全車オプション設定されることとなった。
他には、マイナーチェンジ前は7人乗り3列シートモデルのみに設定されていたセカンドシートの4:2:4分割・スライド機構が、ガソリンモデルの20Xグレードの5人乗り2列シートモデルでも展開されるようになった。
<新型エクストレイルのパワートレインについて>
マイナーチェンジ後の新型エクストレイルのパワートレインは、マイナーチェンジ前同様に直4の2リッターガソリンモデルとハイブリッドモデルの2つがラインナップされる。
ハイブリッドシステムについては、制御部分を改良したECOモードを採用したり、グリルシャッターが追加されるなどの変更が行われており、燃費性能はJC08モード20.0km/L~20.8km/Lとなる。
※ガソリンモデルの燃費性能はJC08モード15.6km/L~16.4km/L
また、欧州仕様やオーストラリア仕様で採用されているディーゼルエンジン搭載が一部で期待されていたが、日本仕様では引き続き採用はされない。
<自動運転技術のプロパイロット採用がMCの大本命>
エクストレイルの日本仕様のマイナーチェンジで最も目玉となるのが単一車線自動運転技術の「プロパイロット」が新型セレナに続いて搭載されるということだ。
プロパイロットを使用することで、専用のカメラが前車や車線を読み取り、ステアリングとアクセル、ブレーキを自動制御し、自動で追従走行や白線の中央を走るように調整してくれるようになる(一定の条件あり)。
これによって、高速道路走行時にはドライバーの疲労が大幅改善される。
<安全装備も充実化>
安全装備に関しても以下の内容が採用されている。
- インテリジェントエマージェンシーブレーキ
- 自動ハイビームアシスト
- インテリジェント パーキングアシスト
- 車線逸脱防止システム「インテリジェントLI」
- 後退時車両検知警報機能のRCTA(リアクロス・トラフィック・アラート)
- 後側方車両検知警報「BSW(ブラインドスポット警報)」
- 電動パーキングブレーキ
また、移動物検知機能付きのアラウンドビューモニターに関しては、マイナーチェンジ前はNissanConnectナビゲーションシステムとしてオプションのナビとセットとなっていたが、MC後は単独装備設定が可能となる。
さらに、ルームミラーにリヤカメラの車両後方映像を表示可能とするスマート・ルームミラーについては、ディーラーオプションからメーカーオプションへと変更。
トヨタ 新型ハリアーとマツダ 新型CX-5へ徹底攻防
日本を含め世界的にSUVの需要と人気が高まる中、エクストレイルは日産の中でも売れ筋の主要車となっている。
そんなエクストレイルのライバルとなる国産車と言えば、トヨタのハリアーとマツダのCX-5だ。
各メーカー、人気上昇中の主力SUVということもあり、相当両車共に力が入れられている。
ハリアーに関しては、エクストレイル同様に2017年6月にビッグマイナーチェンジが行われる。
このハリアーのマイナーチェンジではダウンサイジングターボの追加設定、トヨタセーフティセンスPの搭載、電動パーキングブレーキ搭載等々、近年のトヨタ車のMCではめずらしいほどの充実した改良内容となっている。
このことから、トヨタのハリアーに対する高い重要度が伺える。
また、マツダのCX-5については一足早く2017年2月にフルモデルチェンジを実施している。
高級感を漂わせる高い質感のエクステリア・インテリアデザインを採用すると共に、全車速対応ACCをマツダ車として国内初の搭載をするなど、こちらも相当力の入いった改良が行われている。
トヨタにしてもマツダにしても、SUVは売れ筋ジャンルということもあり、その改良内容の充実度は他車種を圧倒するほどだ。
ただ、今回の日産のエクストレイルのマイナーチェンジもハリアーとCX-5に負けていない。
日産としても、この勝負には何が何でも勝ちたい所。
そんなエクストレイルだが、次期モデルに関しては2019年に三菱製のPHVを搭載してデビューする見通しだ。
⇒エクストレイルのフルモデルチェンジは2019年!PHV搭載の見通し