国内でスバル唯一のセダンとしてラインナップされているWRX S4。
2023年にD型への年次改良では先進装備の拡充が行われたが、電動化の流れが進む昨今、WRXの2024年以降の動向に注目が集まる。
この記事では現時点でのWRX S4に関する今後のモデルチェンジで予想できる内容を中心にお伝えする。
WRX S4 2024年のE型へのマイナーチェンジ・年次改良の予想情報
WRX S4は、2024年にE型にマイナーチェンジ(年次改良)する可能性が高いが、その改良内容として予想するのは以下の内容だ。
- ハンズフリーを全車速度対応させたアイサイトX搭載
- 自動駐車技術の活用
ハンズフリーを全車速度対応させたアイサイトX搭載
50km/h以下といった一定の条件下でハンズフリーが可能なアイサイトXを搭載するWRX S4だが、2024年にはハンズフリーの対応速度が全車速に対応するのではと筆者は予想している。
その理由は、2018年に発表されたスバルの新中期経営ビジョン”STEP”にて、2024年に自動運転として「高速道路等(レベル2以上)」と機能向上するとも思える内容が記載されているからだ。
スバルの新中期経営ビジョン”STEP”では実際に以下の内容が記載されている。
出典:スバル公式
新中期経営ビジョン”STEP”が公開されたのは2018年だが、その後、2020年に新型レヴォーグに高速道路で一定条件下でハンズフリー走行できるアイサイトXが搭載されており、上の画像の計画通りに進んでいると言えるだろう。
この計画が変更されていなければ、2024年に「高速道路等(レベル2以上)」の自動運転技術が実用化されると期待できる。
スバルの自動運転関連の技術はレヴォーグとWRX S4から導入される傾向があるため、上記の内容を考えると2024年のマイナーチェンジでWRX S4にハンズフリーを全車速度対応させたアイサイトXが搭載されるのではと筆者は予想する。
また、日刊自動車新聞が2023年3月、「スバルがアイサイトXのハンズオフ走行を全速度域に拡大する」といった旨の報道をしている。
参考先(日刊自動車新聞 電子版)
これを考えると、ハンズフリーを全車速度対応させたアイサイトXの実用化は近いと言えるのではないだろうか。
自動駐車技術の活用
2024年には、アイサイトXのハンズフリーの全車速対応化だけでなく、自動駐車技術の実用化を期待できる状況だ。
なぜならば、先程紹介したスバルの新中期経営ビジョン”STEP”の資料画像に、2024年の所に自動駐車(レベル4)と記載されているからだ。
出典:スバル公式
この計画が変更または遅延していなければ、スバルは2024年に自動駐車関連の機能を搭載した車を発売する可能性がある。
先程もお伝えしたが、スバルの自動運転関連の技術はレヴォーグとWRX S4から導入される傾向がある事を踏まえると、この自動駐車関連の機能は2024年発売のE型WRX S4に搭載されても不思議ではない。
それゆえ、2024年のマイナーチェンジでWRX S4に自動駐車関連の機能が搭載されると筆者は予想する。
次期WRX S4 2025年以降のフルモデルチェンジを予想
WRXがインプレッサから独立後、2代目となる現行型WRX S4が2021年にデビューしたことを考えると、3代目へのフルモデルチェンジもそろそろ注目したい所。
ここからは、2025年以降に登場するであろう次期WRX S4について予想する。
- WRX S4のハイブリッド(e-BOXER)またはBEV化
- 外観デザインでフロントグリルの大型化
- 3代目となる次期WRX S4の日本発売時期の予想
WRX S4のハイブリッド(e-BOXER)またはBEV化
2.4Lターボエンジンを搭載する現行型WRX S4だが、昨今の世界的な電動化推進の流れを考えると、次期型では今までのようにガソリンエンジンモデルのみラインナップするのは厳しいだろう。
スバルは、電動化計画をアップデートすることを2023年8月に発表した新経営体制における方針で掲げており、2030年の電動車販売比率を「バッテリーEVのみで50%」へ引き上げるとも発表している。
新経営体制における方針で、具体的な今後の流れは、次の予定となっている。
出典:スバル公式
日本市場に関する所を見ると、2025年頃から次世代e-BOXERの投入やBEV(電気自動車)の自社生産開始することが伺える。
ちなみに次世代e-BOXERは、トヨタハイブリッドシステムを搭載することが発表されている。
この流れを考えると、次期WRXはEV化または次世代e-BOXERを採用したハイブリッド車になるのではと筆者は予想する。
あとは、どこまでWRXの名に恥じない走りを実現できるか。
次世代e-POWERとしてトヨタハイブリッドシステムとスバルのターボエンジンを組み合わせるのか、電動スポーツカーとしてスバル純正のEVとなるのか。
これに関しては特に今後の動向に注目だ。
ヘキサゴングリルの大型化
スバルの車のデザインと言えば、共通しているのがフロントのヘキサゴングリル。
このヘキサゴングリルは、近年、大型化する傾向にあり、フォレスターの新型でも大型のヘキサゴングリルが採用されている。
この流れが続けば、次期WRX S4でも大型のヘキサゴングリルを活用したフロントデザインになる可能性がある。
3代目となる次期WRX S4の日本発売時期の予想
スバル車は日本市場にて、発売から6~7年でフルモデルチェンジする傾向にある。
それを考えると、現行型WRX S4は2021年に発売しているので、そこから6~7年後の2027年または2028年に次期WRX S4がデビューすると予想する。
新型WRX S4の続報が入り次第、本記事にて新たな情報をお伝えする。
WRXに関するよくある質問
WRXに関するよくある質問は次の通り。
- WRXを買って後悔しないために知っておくことは?
- WRX STIの新型は開発中止で出ないの?
- WRX S4にMT追加はある?
WRXを買って後悔しないために知っておくことは?
WRX S4の購入を考えているなら、
- 乗り心地
- 年次改良やモデルチェンジの時期
これらの点には注意しておきたい。
WRX S4は、走りを重視したサスペンションセッティングがされていることもあり、人によっては乗り心地が硬めと感じる可能性がある。
そのため、購入後に乗り心地で不安を感じないためにも、しっかりと試乗して乗り心地を確認するようにしよう。
現行型WRX S4は、
- 2021年11月25日に発売
- 2022年11月24日に年次改良
- 2023年10月25日に年次改良
と10月から11月に改良される傾向にある。
そのため、2024年以降も10月~11月に年次改良(マイナーチェンジ)が入る可能性があると考えて、購入後すぐに改良が入って後悔しないためにも購入時期を検討したほうがいいだろう。
WRX STIの新型は開発中止で出ないの?
2021年に新型WRX S4が発売され、WRX STIに関してもS4に続いて新型が発売されることが期待された。
しかしながら、新型WRX STIに関しては、Subaru of America(アメリカのスバル)が
- スバルは、電動化を含む次世代スバル WRX STI の可能性を模索している
- 次世代内燃機関WRX STIは、新WRXプラットフォームに基づいて生産されない
といった声明文を2022年に出しています。
参照:STATEMENT ON SUBARU STI(英文)
このことから、新型WRX STIは今後出たとしても電動化するなど、昨今の環境に対応した形になると思われる。
WRX S4にMT追加はある?
WRX S4の北米仕様には、MT車が用意されているものの、現時点では日本仕様のWRX S4でMT追加があるという話は公式発表されていない。
日本でMT車が出ない理由の一つとして考えられるのは、アイサイトが搭載されていないということ。
ただ、BRZが2023年の一部改良にて、MT車にアイサイトが初搭載されたことから、今後、北米仕様のWRXのMT車にもアイサイトが搭載される可能性が取りざたされている。
北米仕様のWRXのMT車にアイサイトが搭載された場合、日本でもアイサイトを採用したMT車のWRX S4の投入が期待できるかもしれない。
続報が入れば、本記事にて追記させていただく。
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