レクサスのフラグシップセダンであるレクサスLS。2017年に念願のフルモデルチェンジが行われる。
長らく次期レクサスLSの情報が待たれていたが、その情報が出始めだした。
現行モデルは2006年に発売され、今年で10年目に突入する。そんな中、米国で開催されたデトロイトモーターショー2017にて、11年ぶりのフルモデルチェンジが発表された。
また、今後は、FCVモデルや、サイドミラーレスなど、最先端の技術を搭載の可能性も取り沙汰されている。
今回は、フルモデルチェンジする新型レクサスLSの最新情報をお届けする。
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レクサスLSとは?
<画像は日本の初代レクサスLS>
レクサスLSは、レクサスブランドの中でトップモデルとなるフラグシップセダンである。
標準モデルに加え、ロングホイール仕様も存在し、エンジンはV8のみの設定。ハイブリッドモデルについては、3リッター並の燃費性能に加えて高い加速性能を両立させている。
以前は、トヨタからセルシオの名で販売されていたが、日本でレクサスブランドを導入してからは、レクサスLSの名称に変更されている。
※海外では1989年に発売した初代セルシオを当初からレクサスLSとして販売していた
つまり、海外では初代レクサスLSと言えば、1989年に発売された初代セルシオのことを指すのがだ、日本での初代レクサスLSは、2006年9月に発売されたモデルのことを意味することとなる。
そんな日本の初代レクサスLSは、現行レクサスLSの中では最も古い基本設計となっているものの、2012年にはメジャーチェンジとしてフルモデルチェンジ並の改良が行われる等、節目ごとに改良が行われ、今では10年以上のロングセラーを誇るモデルとなっている。
欧州プレミアムメーカーのライバル車種のフルモデルチェンジが進む中、いよいよレクサスLSも2017年に最新モデルへと全面改良されることとなった。
レクサスLSのフルモデルチェンジ最新情報
新型レクサスLSのフルモデルチェンジに関する最新情報については以下の通りとなる。
新型レクサスLSのフルモデルチェンジがデトロイトオートショー2017年にて発表
レクサスLSは、2013年にフルモデルチェンジ並みのマイナーチェンジ(公式にはメジャーチェンジと謳われている)が行われたものの、ライバルのベンツのSクラスやBMWの7シリーズなどとの差別化ができるほどの目玉があったわけではなかった。そこで2017年に行われるフルモデルチェンジでは、ライバルに対抗するためにも、最先端技術が採用される。
そのフルモデルチェンジした新型レクサスLSについては、2017年1月9日に開催されたデトロイトモーターショーにてワールドプレミアした。
新型レクサスLSのルックスは、スポーティでかつクーペ調のデザインが取り入れられている。
新型レクサスLSのエクステリアの画像は以下の通り。
新型レクサスLSのボディサイズは、全長5,235mm、全幅1,900mm、全高1,450mm、ホイールベース3,125mmとなり、モデルチェンジ前のロングボディ車(全長5,210mm、全幅1,875mm、全高1,475mm)よりも全長全幅が拡大されている。
モデルチェンジ前のレクサスLSのデザインと見比べてみると、新型レクサスLSは、かなりシャープなデザインになっていることが伺える。
<上が旧型 下が新型レクサスLSの画像>
新型レクサスLS 内装も刷新へ
新型レクサスLSは、内装に関しても一層されることとなった。
そのデザイン画像がこちらだ。
世界最大級のヘッドアップディスプレイ採用に加え、ワイドな空間を演出した水平基調のインパネデザインにも注目。
また、後部座席には、タッチパネルでヒーターやリフレッシュ機能を設定できるオットマンが装備されている。
さらにこの後部座席は、ドアトリムやシートバックがシームレスにつながるレイアウトとなっており、人を包み込む連続性のある空間が目指されている。
新型レクサスLSに新世代プラットフォーム「GA-L」
フルモデルチェンジした新型レクサスLSのプラットフォームには、新世代プラットフォームの「GA-L」プラットフォームを採用。
この新世代プラットフォームの採用によって、全高を低く構えた流麗なクーペ調のスタイリングを実現。
新型レクサスLSの最先端の安全装備について
新型レクサスLSには、数々の最先端の装備が採用されている。
<Lexus CoDrive>
先行車との追従機能つきクルーズコントロール機能について、ドライバーの意図と協調した操舵制御や、ウインカーの操作をすることで作動する車線変更支援システムなどの新機能である「高度運転支援技術Lexus CoDrive」を採用
<安全機能>
世界初となる「自動操舵で衝突回避支援するプリクラッシュセーフティシステム」を採用。
これは、進行方向に歩行者が飛び出してきた時に、車両の前方にあるカメラにて衝突の可能性を検知。そして大型HUD(ヘッドアップディスプレイ)へ表示して、従来の警報よりも早いタイミングからドライバーを危険な状態に近づけないよう注意喚起。
さらに、カメラとミリ波レーダーの情報に基づき自動でブレーキをかけ、ブレーキだけでは回避できないとシステムが判断した場合、車線内の回避スペースを見つけて自動的に操舵制御し、歩行者との衝突回避を支援するシステムとなっている。
新型レクサスLSに新型ダウンサイジングターボエンジン搭載
レクサスNXを皮切りに、今後オーリスやクラウンなどトヨタ車ではダウンサイジングターボがハイブリッドに並んで主流の技術となるが、もちろんレクサスLSにも搭載される。
モデルチェンジ前のレクサスLSはV8エンジンであるが、新型レクサスLSのパワートレインには、新開発のV型6気筒3.5ℓツインターボエンジンを採用。
このV6ツインターボはV8の5ℓレベルに匹敵すると見られている。
またDirect-Shift 10ATと組み合わせることで、優れた環境性能や快適性と切れ味の良い変速をより高次元で両立したパワートレーンとなっている。
このエンジンのスペックについては以下の通りとなる。
総排気量(cc) | 最高出力(kW[PS]/r.p.m.) | 最大トルク(N・m[kgf・m]/r.p.m.) |
---|---|---|
3,445 | 310[421]/5,200~6,000 | 600[61]/1,600~4,800 |
V6 3.5リッターターボエンジンを搭載したモデル名は「LS500」となる。
ちなみに新型レクサスLSのVDIM(Vehicle Dynamics Integrated Management)については、EPS(電動パワーステアリング)等を統合制御するレクサスダイナミックハンドリングシステム(LDH)、そしてAVS(Adaptive Variable Suspension system)やアクティブスタビライザーを協調制御するようになっており、これによってフラットな車両姿勢と質感の高い乗り心地が実現されている。
新型レクサスLSのこれまでの情報を振り返る
新型レクサスLSで一番初めに情報が表に出はじめたのが、2015年に開催された東京モーターショーで、そこでは、新型レクサスLSのコンセプトカーと見られる「レクサスLF-FC」が公開された。
そのレクサスLF-FCの画像がこちらだ。
◯レクサスLF-FC
ミラーレスデザインになっている部分が注目された。
そして新型レクサスLSのスパイショット画像がいくつも出回り始めていた。
そのスパイショット画像がこちらだが、今振り返ってみるとカモフラージュ部分が多く、あまりデザインとしては市販化モデルの原型が見れない。
フロントには丸いフォグランプ、リアには縦長のリアコンビランプが装備されるなど、印象的な部分があるが、これについてはダミーパーツだったことが伺える。
新型レクサスLSでまだまだ今後発表が期待される内容とは
・燃料電池FCVモデルの設定
トヨタのFCVとして2014年にデビューしたMIRAIが記憶に新しいが、レクサスLSに、そのMIRAIで培った燃料電池技術が採用されると見られており、レクサスLSはトヨタFCVの本命になりそうだ。
ただ、この新型レクサスLSのFCVモデルに関しては、東京オリンピックの開催に合わせて2020年にリリースされることになりそうだ。
・サイドミラーレス
これが今回のモデルチェンジで一番大きなインパクトを与えるものとなりそうだ。
新型レクサスLSにはオプションでミラーレスが選択できる可能性が取りざたされており、これは、サイドミラーがなく、代わりに電子ミラーと言われる超小型のCMOSセンサカメラを左右に搭載し、その映像を車内でのディスプレーに映しだすというものになる。最近流行りのアラウンドビューモニターのサイドから見たバージョンと言えば分かり易いだろうか。
これによって、今までのドアミラーで見えなかった部分も見えるようになり安全性がグッと高まる。
ちなみにサイドミラーレスの自動車については、すでに2012年に米国のテスラモーターズがサイドミラーレスの自動車コンセプトの「モデルX」を発表している。
◯テスラ model X
また、2014年にテスラモーターズと米国自動車工業会が米国高速道路交通安全局NHTSAにサイドミラーからカメラに置き換えることの許可を求めた嘆願書を出していることもあり、近い将来、サイドミラーレスの電子ミラーが義務付けられる日が来るかもしれない。
2016年にはCES 2016にてBMWがi8をミラーレスにしたコンセプトモデルを公開するなど、各メーカーは、ミラーレス実現に向けて、開発を加速させている状況だ。
◯BMW i8ミラーレス
<日本でもミラーレスに向けて法改正>
2016年6月には、自動車の保安基準が改正され、それによって現在、自動車への設置義務のあるサイドミラーに代わって、カメラとモニターを使用した「ミラーレスの車」が一般公道で走行が可能となった。
レクサスのフラグシップであるLSがサイドミラーレスになることで、そこから波及して2017年から10年以内には日本中の車の多くがサイドミラーレスになる可能性は高そうだ。
他にも、今後トヨタは安全技術のToyota Safety Senseを普及させていくとうこともあり、2017年ともなれば、サイドミラーレス以外にも現在よりさらに進んだ自動運転技術が搭載されているだろう。
・2.5ℓダウンサイジングターボ採用
フルモデルチェンジ後は、新たに開発された3.5ℓのV6ツインターボモデル設定されるが、フルモデルチェンジから数年後のモデルライフ後半には、2.5ℓの直4ターボモデルのラインナップ化も検討されている模様。
・ハイブリッドモデルに関して
そして、新型レクサスLSのハイブリッドモデルに関しては、現在の5ℓV8エンジンとモーターを組み合わせるシステムから変更して、レクサスGS、ISで用いられている3.5ℓV6エンジンにモーターを組み合わせるシステムに変更となる。
さらに、FR用のTHSⅡに4速ATを組み合わせるマルチステージ・ハイブリッド機構がレクサスLC500hに続いて採用される所が重要なポイントだ。名称は、レクサスLS500hとして発売される見込み。その燃費性能は現行モデルよりも6割程度と大幅に向上し、18.6km/ℓ程度まで向上すると見られている。
価格については、1,090万円程度からスタートが予想される。
新型レクサスLS Fの設定も
さらに今回は、LS試乗初となる「LS F」が設定される見通し。
そのLS Fに搭載されるエンジンについては、最高出力600psを超えるダウンサイジング直噴ツインターボエンジンのV8ツインターボだ。
これは完全に新しく設計されたものであり、RC Fや新発売されるGS Fとは異なるものになる。
V8エンジンにこだわるユーザーにとっては中々魅力的なモデルになるのは間違いないだろう。
新型レクサスLSは、是非とも日本最高峰の高級車として世界を圧倒させる車になることを期待したい。
レクサスLSのフルモデルチェンジに関する続報が入れば追記していくので楽しみにしていてほしい。
<レクサスLSに対するVoice>
・LSの乗り心地ってハンパないよね
・次のデザインは、海外メーカーが真似できないくらいのものになるといいな
・実際後期モデルって前期モデルから見るとフルモデルチェンジ並みの進化だと思う
・トランクの自動で開け閉めする時間が今より早くなることをFMCで期待したい
・次のLSで採用するハイブリッドシステムはTHSⅢになるんだろうな
<ネット上より>