日産のマーチの海外モデルが2017年にフルモデルチェンジを行った。
5代目となる次期マーチは、現行モデルに比べて大幅に変化することになる。
新型マーチは、フランスのパリモーターショー2016にてマーチの海外モデルであるマイクラの新型がワールドプレミアされ、すでに海外にて2017年に発売されている。
次期マーチ(マイクラ)デザインを含めて相当気合の入ったモデルチェンジとなっており、日本発売について注目されている状況だ。
今回は、新型マイクラと次期マーチのフルモデルチェンジに関する最新情報をお伝えする。
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日産 マーチとは?
日産マーチは、1982年から発売されているコンパクトカーの中でも歴史の長い日本の中でも有名な車種である。
2000年代よりも前は、ヴィッツの前身となるトヨタのスカーレットとの人気を2分するほどの大人気車種でもあった。
しかしながら、現在の4代目マーチからはタイで生産された輸入車となってしまい、近年は、先進的な軽自動車の台頭や様々なコンパクトカーのライバル登場によって、かつての優位性は失われつつある。
そのような事情もあって、5代目となる次期マーチには、かつての栄光を取すことができるかどうかに焦点が集まる。
新型マーチのフルモデルチェンジ最新情報について
新型マーチのフルモデルチェンジに関する最新情報は以下の通りとなる。
日産マーチのフルモデルチェンジは2017年!SWAYがコンセプトに
4代目マーチとなる現行型のK13型になってからは、タイに生産拠点が移されたということもあって、新興国向けになった感が否めず、かつて日本国内でコンパクトカーのリーダー的存在だったことがすでに過去になりつつある。
コンパクトカーと言えば、トヨタのアクア、ホンダのフィットを中心に、最近ではフルモデルチェンジしたマツダのデミオがかなりの好評価を経ている状況だ。
そんな状況の中を打破するため、5代目となる次期マーチは、相当気合の入ったものになる。
実際に、次期マーチのコンセプトとして見られているのが、2015年の3月に開催されたジュネーブショーで公開されたSWAYである。
2014年にフルモデルチェンジしたデミオもコンセプトカーの時はかなりの好評であったが、そのコンセプトを上回るスタイリッシュでスポーティなデザインに、思わず、「これがマーチ!?」と思うほどだ。
次期マーチのコンプトと見られるSWAYのデザインに関して、フロントグリルには今後、日産車の主流となるであろうV字の形をした「Vモーショングリル」が採用されている。
また、SWAYの公式動画も公開されている。
[iframe id="https://www.youtube.com/embed/Eji8kFlsmzE"] [iframe id="https://www.youtube.com/embed/UWlj_JNQLmI"]新型マーチがパリモーターショー2016でワールドプレミア
日産は、新型マイクラ(日本名 マーチ)を2016年9月29日にパリモーターショーにて世界初公開した。
その新型マイクラの画像がこちらだ。
コンセプトカーのSWAYを現実的な形で市販化用のデザインにしたということが分かるデザインと言えるのではないだろうか。
そしてインテリアに関しての画像はこちらだ。
ナビゲーションディスプレーには、7インチフルカラーのディスプレイが装備され、AppleのCarPlayを経由してダウンロードをしたアプリケーション、Siriの音声コントロールを利用することが可能となっている。
エクステリア、インテリア共にスポーティな部分を全面に出しており、最先端なスポーツコンパクトカーとしての活躍が期待される。
ちなみに日産のゴーンCEOは、5代目となるこの新型マイクラについて、
「30年以上前にデビューした初代『マイクラ』の登場は小型ハッチバックセグメントにおける革命であり、日産にとって新たな歴史の幕開けでした。
5代目となる『マイクラ』は、初代と同様に革新的であり、ハッチバックがお客さまに何をもたらすことができるのか、何をもたらすべきなのかという期待を高めてくれるクルマです。
『キャシュカイ』や『ジューク』などの特徴的なモデルに引き続き、新しい『マイクラ Gen5』も、自動車デザインにおけるリーダーという日産のポジションを確固たるものにします。また、このクルマは、世界中のBセグメントの中で最も台数規模が大きく、最も競争が激しい欧州の同セグメントでトップになるという私たちの意志の表れです」
と語っている。
次期マーチの先進機能について
- 新型のマイクラに搭載されることが発表されたのは、
- 車線逸脱防止支援システム(LDP)
- 歩行者認識機能付きインテリジェントエマージェンシーブレーキ
- インテリジェントアラウンドビューモニター
- ハイビームアシスト
- 標識検知機能
- ブラインドスポットワーニング
といった機能で、これまで日産のBセグメント車では搭載されていなかった多くの先進装備が惜しみなく投入されている。
また、日産とBose社がコラボレーションをすることによって誕生した「Bose Personal サウンドシステム(6スピーカー)」も専用の機能として装備される。
その他にも、ブラシレス電動パワーステアリングシステムを搭載したり、乗り心地を快適なものへと実現させる「アクティブライドコントロール」、アンダーステアを低減することで軽快なハンドリングがサポートしてくれる「アクティブトレースコントロール」も採用していて、まさに日産の本気を感じさせられる内容となっている。
次期マーチのパワートレインについて
次期マーチの欧州モデルのパワートレインに関しては、0.9ℓターボチャージャー付の3気筒ガソリンエンジンモデルと1.5ℓディーゼルエンジンモデル、そして、1.0ℓの自然吸気ガソリンエンジンモデルという3つのタイプが存在する。
いずれも5速MTのみとなる。
性能に関しては、ターボモデルが最高出力66kW(90HP)/最大トルク140Nm、ディーゼルモデルが最高出力66kW(90HP)/最大トルク220Nm、NAガソリンモデルが最高出力54kW(73HP)/最大トルク95Nmとなる。
次期マーチ フルモデルチェンジで新型プラットフォーム採用
次期マーチには、現在、エクストレイルに採用されている日産・ルノー共同開発された新型プラットフォームのCFM(コモン・モジュール・ファミリー)のBセグメントタイプが採用される。
このCMFについては、今後の日産・ルノーの新型車で相次いで採用される予定だ。
フルモデルチェンジ後の次期マーチのボディサイズに関して
これまで、SWAYサイズが全長4,010mm、全幅1,780mm、全高1,385㎜、ホイールベース2,570㎜と大きめのサイズということから次期マーチのボディの大型化が心配されていた。
実際には、全長3,999mm×全幅1,743mm×全高1,455mmというように、全長は4,000mmを下回ったが、先代よりも全長が174mm、全幅が77mmとやや大きめの拡大がされることとなった。
また、4代目の生産拠点が日本仕様ではタイ、ヨーロッパ仕様ではインドであったが、今回は、ヨーロッパも生産拠点に含まれ、ヨーロッパ仕様の5代目マーチは、フランスのルノーのフラン工場で生産される。
次期マーチの日本仕様に関しては未定だが、従来の日本生産への回帰を期待したい所。
次期マーチのライバル
次期マーチのライバルとなりうる車種は、主に以下の車種となる。
〇トヨタ パッソ
⇒新型パッソ・ブーンのフルモデルチェンジ2016!新グレードのモーダ(CILQ)がオシャレで注目
パッソについては、2016年にフルモデルチェンジを実施したばかりであり、コンパクトカーならではの、おしゃれでキュートなデザインが特徴的だ。
ちなみに、このモデルからダイハツのOEM車となった。
〇トヨタ ヴィッツ
トヨタのヴィッツに関しては、2017年の1月にマイナーチェンジを実施し、ハイブリッドモデルも追加されている。
⇒新型ヴィッツ マイナーチェンジを2017年1月に実施してハイブリッド搭載!次期ヴィッツまでつなぐ
〇ホンダ フィット
ホンダのフィットに関しては、2017年にはビッグマイナーチェンジを実施し、先進安全装備のホンダセンシングの搭載やアクアの37.0km/ℓを超える大幅な燃費向上が見込まれている。
⇒新型フィットのマイナーチェンジ最新情報!2016-2017年内にホンダセンシング搭載の見込み
〇マツダ デミオ
マツダのデミオは、2014年にフルモデルチェンジを実施し、欧州車のような美しいルックスと、ディーゼルエンジン搭載をさせるなど、一気に国産のコンパクトカーのレベルを引き上げた存在と言える。
⇒デミオのマイナーチェンジ2016 ナチュラルサウンドスムーザーが標準装備へ
2016年10月には、マイナーチェンジを実施して、マツダの最新技術のG-VECTORING CONTROLや歩行者検知対応の自動ブレーキを採用したi-ACTIVSENSE搭載など、コンパクトカーとしては、さらなる高機能化が進むと考えられる。
次期マーチ 日本発売はノートとの競合で微妙な情勢
最後に注目したいのが、日本仕様の次期マーチに、新型セレナで搭載された同一車線自動運転技術「プロパイロット」が搭載されるかどうか。
⇒次期セレナのフルモデルチェンジは2016年8月!自動運転等の最新情報掲載
もしも、それが実現すれば、次期マーチは、ノートはおろか、トヨタのアクアやホンダのフィットさえも脅かす大ヒットとなる存在になるのは間違いないだろう。
さらには、新型ノートに搭載されているEV技術を活用したe-POWERも採用となれば、かつての栄光を取り戻す可能性は一気に上がることとなる。
ただ、次期マーチに、プロパイロットやe-POWERを搭載してしまうことで、同じ日産のコンパクトカーであるノートの市場を奪ってしまう可能性が高く、コストの面等も考えると現実的には難しいだろう。
中には、次期マーチのボディサイズが大型化することで、ノートと競合するおそれがあり、次期マーチは、海外のみの販売になるとみるという情報も一部では存在する。
実際に2017年中に日本ではモデルチェンジが行われないどころか、2018年に現行型の一部改良が行われる見通しであることから、2018年中の日本発売も厳しそうだ。
ノートe-POWERが大ヒットしている中、日産の車種整理が行われれば、日本ではいずれマーチがノートと統合することも予想できる。
>>ノートe-POWERがマイナーチェンジ!プロパイロット代替機能のインテリジェント クルーズコントロール&インテリジェント LI採用
このままでは新型マーチが大型化し、ノートとの棲み分けが難しくなる。マーチとノートのどちらかを残すのかというと、間違いなく今売れ筋のノートとなるだろう。
フルモデルチェンジする次期ノートは、新型マイクラをベースに開発し、プロパイロットとe-POWERを搭載となっても不思議ではない。
次期マーチのフルモデルチェンジに関する続報が入れば、またお伝えする。
次期マーチに対するVoice
・本当にSWAYが新型マーチになるんだろうか
・自動ブレーキはもちろん搭載されるよね
・ボディサイズがどれくらいになるのかが気になる
・キューブのモデルチェンジ待ってたけど、新型マーチにしようかな
・新型ノートとどっちにすべきか迷う・・・
<ネット上より>
新型マーチのボディサイズがどこまで大型化するのかが気になるユーザーは少なくない。
また、どこまでSWAYのデザインに近い形で市販化できるのかにも注目だが、そのデザイン次第でかつてのマーチの勢いを取り戻せるかどうかに大きく影響を与えることになりそうだ。
また、日産は、2016年には、マーチ以外にも主要車種となるセレナのフルモデルチェンジに加え、ノートもマイナーチェンジして、ハイブリッドモデルを出す予定であり日産ファンからすると、注目の年でもある。
自動運転技術だけでなく、デザインとしても飛躍することになるのかどうか期待したい。