トヨタ自動車が満を持して発売する新型クロスオーバーSUVのC-HR。
このC-HRの動向が、2017年に注目の的となるのは間違いないだろう。
C-HRは、実質プリウスのSUVバージョンとも言え、トヨタにとってC-HRは、フルモデルチェンジされる新型プリウスPHVと共に2016年の中で最重要となる世界戦略車の一つだ。
⇒新型プリウスPHVのフルモデルチェンジ最新情報!発売時期は2016年秋。
世界中でSUVブームが巻き起こる中、ホンダのヴェゼルや日産ジュークを始めコンパクトSUVが日本国内で人気沸騰中というまさに最適なタイミングでの発売ということもあって、CH-Rには大きな期待が寄せられている。
また、このC-HRについては日本版RAV4の後継車とも言える存在だ。
⇒新型RAV4の日本発売はなし。生産終了でC-HRが実質の後継車か
日本では、発売日が2016年の12月14日と決まった。
今回はトヨタのC-HRの最新情報についてお届けする。
[ad#toyota1]
トヨタ C-HRの最新情報 実質プリウスSUVとして人気沸騰は確実か
C-HRが初めて発表されたのは、2014年に開催されたパリモーターショーでのことだった。
「TOYOTA C-HR Concept」という名称で、次世代のクロスオーバーSUVのデザインスタディモデルとして発表され、その躍動感あるスタイリングとプリウスSUVが登場かという期待が混じり大きな話題を呼んだ。
C-HR 第一段階のコンセプトデザイン
[iframe id="https://www.youtube.com/embed/PlRHvlYDex0"]コンパクトサイズでファッション性あふれるユニークなデザインとして人気を博していた日産ジュークの本命ライバル登場をにおわせ、日本で活発となっているコンパクトSUV市場についにトヨタが参入すると注目を集めた。
<日産ジューク>
そしてその翌年の2015年に開催されたドイツのフランクフルトモーターショーでは、より市販化モデルに近いスタディモデルとして新たなTOYOTA C-HR Conceptが公開された。
C-HR 第2段階のコンセプトデザイン
[iframe id="https://www.youtube.com/embed/qz52Stbriv8"]
パリモーターショーのコンセプトモデルに比べて、質感のイメージを高め、「キーンルック」「アンダープライオリティ」といったトヨタの最新デザインのがより緻密に表現され、ダイナミックなデザインへと進化を遂げている。
そして、2016年3月にスイスで開催されたジュネーブモーターショーにて、いよいよ市販化モデルの公開となったわけだ。
C-HR市販化モデル
[iframe id="https://www.youtube.com/embed/tiogF2WA7C0"]コンセプトデザインをほぼそのまま引き継いだデザインとなっており、新型プリウスのSUVバージョンと言われても違和感がないほどだ。
<日本仕様の市販モデル デザイン>
これが最終的な日本仕様のC-HRの市販モデルの外装デザインとなるが、ブラックアウトされていたAピラーと天井カラーがボディカラーと統一されるなど部分的な変更が行われた。
また、C-HRの公式ページにはデザインについて、
デザインは、「センシュアル スピード-クロス」をコンセプトに、SUVのたくましい足回りやスピード感あふれるボディで、新ジャンル・スペシャルティを追求。
ダイヤモンドをモチーフとし、コンパクトなキャビンとリフトアップ感のある薄いボディを一体化した多面体のような精彩なボディから、前後のホイールフレアが大きく張り出した構成により、圧倒的なスタンスの良さを表現。
「キーンルック」や、その構成要素でもある「アンダープライオリティ」などのTOYOTA独自のデザイン表現を進化させ、ワイド感と踏ん張り感ある鋭く力強いフロントマスクを創出しています。
と記載されていた。
マツダのCX-4の欧州風デザインや、同じトヨタのハリアーのラグジュアリー路線のデザインとは異なった、次世代感あふれるデザインは、これまた魅力を感じさせられる。
C-HRプラットフォームには、4代目となる新型プリウス同様のTNGA(toyota new global architecture)が採用されており、基本新型プリウスがベースとなっており、高い操縦安定性や快適な乗り心地が実現されることとなる。
またヘッドランプは通常はハロゲン式となるが、上級グレードに関しては、オプションで流れるウインカーと言われる12灯のLEDランプを使ったヘッドランプの「シーケンシャルターンランプ」が設定可能となっており、これはトヨタ車初の設定となる。
ちなみに、このヘッドランプのLEDのオプション設定を選択した場合は、リアコンビランプもLEDとなる。
C-HRの内装はクオリティが高い
C-HRの内装(インテリア)は、単に新型プリウスのSUV版とは言えない程クオリティの高いものとなっている。
C-HRのデザインコンセプトは「センシュアル-テック」とされており、新しい操作空間を大人っぽい意匠に仕上げ、今までにない先進感を演出したとされている。
そのC-HRの内装の画像がこちらだ。
<海外仕様>
ハンドルボタンやダッシュボードのボタン、スピーカーグリル等各部分にダイヤ状のデザインが施されている。
ナビゲーション画面はタッチパネル方式を採用している。
ハイブリッドモデルの計器盤にはインジケーター、ターボモデルの計器盤にはタコメーターが採用される。間のTFTモニターのサイズは4.2インチとなる。
<日本仕様>
標準装備として本革巻きのステアリングホイールを採用。
日本仕様のシートについては、ベースグレードがファブリックシート表皮、上級グレードには本革+上級ファブリックシート表皮が採用されている。
C-HR 内装の動画はこちら
[iframe id="https://www.youtube.com/embed/RODZg4DueCQ"]
エクステリアと同じく、次世代感を感じさえられるデザインとなっており、レクサス車顔負けの内装と言っても過言ではないだろう。
さらに、画像から確認できるのが、電動式パーキングブレーキが採用されているという所に注目だ。
電動パーキングブレーキに関しては、トヨタの高級車であるクラウンでさえ未だに採用されておらず、レクサスでも上級モデルにしか搭載されていない機能だ。
それを搭載させてきたところを考えると、相当トヨタがC-HRに対して本気ということが伝わってくる。
<C-HRは後部座席も存在>
C-HRには後部座席が存在するのか疑問に思われる方もおられるかもしれないが、後部座席は存在する。
後部座席のドアノブは、後部ドアのリア側の斜め上(ルーフの真下)に存在する。
C-HRのボディサイズ
C-HRのボディサイズは、
◯ハイブリッドモデル
全長:4,360mm
全幅:1,795mm
全高:1,550mm
ホイールベース:2,640 mm
◯ガソリンモデル
全長:4,360mm
全幅:1,795mm
全高:1,565mm
ホイールベース:2,640 mm
となっており、
TOYOTA C-HR Conceptのボディサイズであった、
全長:4,350mm
全幅:1,850mm
全高:1,500mm
ホイールベース:2,640 mm
と比べると、全幅が大きく抑えられていることがわかる。
コンパクトSUVということや、日本の交通事情を考えると1800mm未満に抑えるというのは必須だ。
参考にも、現在の4代目プリウスのボディサイズは、
全長:4,540mm
全幅:1,760mm
全高:1,470~1,475mm
ホイールベース:2,700 mm
となっている。
また、C-HRのボディカラーについては、8色のバリエーションが用意される。
各カラーは以下の通り(画像クリックで拡大されます)
・ホワイトパールクリスタルシャイン
・メタルストリームメタリック
・ブラックマイカ
・ブルーメタリック
・ダークブラウンメタリック
・センシュアルレッドマイカ
・イエロー
ホワイトパールクリスタルシャインとセンシュアルレッドマイカについてはオプションカラー(32,400円)となる。
C-HRのパワートレイン 日本では2種類
C-HRのパワートレインについては、
○1.2ℓ直列4気筒ターボモデル(8NR-FTS型)
<スペック>
・種類 直列4気筒DOHC インタークーラー付ターボ
・排気量1,196L
・最高出力(kW[PS]/rpm) 85[116]5,200-5,600
・最大トルク(N・m[kgf.m]/rpm) 185[18.9]/1,500-4,000
・トランスミッション Super CVT-i
・駆動方式 4WD
○1.8ℓ直4列気筒ハイブリッドモデル(2ZR-FXE型)
<スペック>
・排気量1,797L
・最高出力(kW[PS]/rpm) 72[98]5,200
・最大トルク(N・m[kgf.m]/rpm) 142[14.5]/3,600
・モーター最高出力(kW[PS])53[72]
・モーター最大トルク(N・m[kgf.m]) 163[16.6]
・トランスミッション 電気式無段変速機
・駆動方式 2WD(FF)
○2.0ℓ直列4気筒NAモデル
<スペック>
・排気量1,986L
・最高出力(kW[PS]/rpm) 110[150]6,100
・最大トルク(N・m[kgf.m]/rpm) 193[19.7]/3,800
・トランスミッション CVT
・駆動方式 FF
の3タイプが用意されている。
この中で、日本仕様のC-HRには、1.2ℓ直列4気筒ターボモデルと1.8ℓ直4列気筒ハイブリッドモデルの2タイプがラインナップ化され、ターボモデルのグレード名称が「G-T TURBO」 と「 S-T TURBO」、ハイブリッドモデルのグレード名称が「G」と「S」とそれぞれ2グレード用意される。
また、海外モデルのCHRについては、北米やカナダモデルのCHRが、2ℓのNAエンジンモデルのみの販売となり、欧州モデルについては、2ℓNAエンジンモデル、1.2ℓターボモデル、1.8ℓハイブリッドモデルの3つに加えて、1.4ℓディーゼルターボモデルも加わる見込みとなっている。
また、日本仕様には、欧州モデルに設定のある6速マニュアルMTはなく、CVTのみとなる。
駆動方式については、ターボモデルのみ4WDとなる。そのためハイブリッドモデルはFFとなり、新型プリウスで採用されている4WDのE-Fourは設定されていない。
<C-HRの燃費性能>
燃費性能については、ハイブリッドモデルがJC08モード30km/ℓ、1.2ℓターボモデルが15.2ℓ/mとなる。
CHRには、トヨタセーフティセンスPを搭載
C-HRの安全装備としては、新型プリウス同様、歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、全車速追従機能付のレーダークルーズコントロール等が搭載されたトヨタの先進安全装備である「Toyota Safety Sense P」が採用される。
C-HRの発売は2016年12月14日 先行予約は9月27日から開始済み
日本でのC-HRの発売に関しては、2016年内に発売されることが公式で発表されており、現時点での発売については、12月14日になる見通し。
先行予約についてはすでに1次予約9月27日から開始され、11月10日からWebで先行商談の予約受付が開始されている。
またC-HRの販売店は、トヨタ自動車の全チャンネルの店舗(ネッツ店、トヨタ店、トヨペット店、カローラ店)での販売となっており、 各ディーラーで注文が可能となる。
C-HRの価格について
C-HRの価格については、
・1.2T-G 277万5,600円
・1.2T-S 251万6,400円
・HYBRID-G 290万5,200円
・HYBRID-S 264万6,000円
といった価格になる。
C-HRのライバルとなる日産のジュークやマツダのCX-3、ホンダのヴェゼル等の価格が200万円前半からということ、C-HRのベースとなるプリウスの価格が2,429,018円~ということ、オーリスの1.2ℓターボモデルが2,590,037円~ということを考慮すると、C-HRの価格の251万6,400円~はそれ相当と言えるのではないだろうか。
C-HRのライバル
○ジューク(日産)
ユニークでファッション性を感じさせるそのデザインが人気を巻き起こした日産のコンパクトSUVのジューク。
キャラクター的にも非常に近いこのジュークとC-HRは、非常に大きなライバル関係になるだろう。
ちなみにそのジュークに関しては、2017年にフルモデルチェンジが見込まれている。
⇒新型ジュークのフルモデルチェンジ最新情報!2017年に実施の見込み
<ジュークのボディサイズ>
全長 4,135mm
全幅 1,765mm
全高 1,565mm
○ヴェゼル(ホンダ)
今SUVで最も売れているホンダのコンパクトSUVのヴェゼル(VEZEL)。
クーペ調のデザインをSUVと融合した美しいデザインに加え、2016年のマイナーチェンジにてホンダの先進安全装備であるホンダセンシングが搭載された。
このヴェゼルの勢いにC-HRがまったをかけるのか、それともヴェゼルの独走を許すことになるのか注目だ。
<ヴェゼルのボディサイズ>
全長 4,295mm
全幅 1,770mm
全高 1,605mm
○CX-3(マツダ)
近年自動車メーカーの中でかなり勢いのあるマツダが満を持して販売したCX-3。
欧州車のような美しいスタイリングに加え、ディーゼルターボ専用車というプレミアム性も持ち合わせている。
<CX-3のボディサイズ>
全長 4,275mm
全幅 1,765mm
全高 1,550mm
○CX-4(マツダ)
C-HRとライバルにふさわしいクーペ調のデザインを採用したマツダの新型SUVのCX-4。
CX-5とCX-3の美味しいとこどりをしたクーペSUVというジャンルでマツダが勝負を挑む世界戦略車である。
コンパクトSUVではないものの、CX-4はC-HRと同時期に販売される上、両者とも次世代のSUVを担った世界戦略車ということもあって、ライバル関係になるのは間違いないだろう。
ただ、日本では販売の目途は経っていない。
<cx-4のボディサイズ>
全長4,633mm
全幅1,840mm
全高1,530mm
〇スバルXV
スバルのXVは2017年3月にフルモデルチェンジが日本で発表される。
⇒次期XVハイブリッドのフルモデルチェンジは2017年!先行予約は3月9日から
スバルの新世代プラットフォームSGPを採用するなど、かなり魅力的な出来となっていることは、想像に難くない。
新型XVは、意外とC-HRにとって大きなライバルになる可能性を秘めていると言えるだろう。
新型プリウスの人気具合を考えると、そのプリウスのSUV版とも言えるC-HRも相当盛り上がることが予想される。
実際、2017年1月19日に発表された発売から約1ヶ月での受注台数は約4万8000台であり、これは、月販目標台数として設定している6000台の約8倍となる好調な滑り出しだ。
トヨタとしては、今回取り上げたライバル車に打ち勝ち、何としてもコンパクトSUV市場での天下を狙いたい所だろう。
C-HRがどこまで売り上げを伸ばし、そしてコンパクトSUV市場をより盛り上げる存在となれるのか大いに注目したい。
レクサスCT的役割も当初は担う!?
次期レクサスCTとどう差別化できるのかに関心がある人は多いのではないだろうか。
実は、次期レクサスCTに関しては、2017年にフルモデルチェンジが見込まれていたが、レクサスCTのSUVモデルと言えるレクサスUXシリーズ開発のため発売が大幅に延期されるという可能性が現在取りざたされている。
⇒次期レクサスCTのフルモデルチェンジが2017年ではなく大幅に延期の可能性が浮上
つまり、現在開発中のこのレクサスUXは、C-HRのレクサス版と見られる。
<レクサスUXコンセプト>
⇒レクサスUX200、250hが2019年登場見込み!実質C-HRのレクサス版か
このレクサスUXが登場する2019年以降まで次期レクサスCTは発売されない可能性が高く、それまでの間は、このC-HRが本来次期レクサスCTが占めるはずだったポジションの代わりを担うと見る動きもある。
確かに質感の高い内装や、電動パーキングブレーキ採用など、C-HRがトヨタ車としてかなり優遇されているのは、そのような考えがあると思えば納得できなくもない。
もちろん、トヨタ車をレクサスブランドの車の代わりと見るの不思議な話ではあるが、現在のSUVブームの中で勝ち抜くためには、まずは、多くの人が購入しやすい価格帯でかつ、レクサス車並みのプレミアム感さえあるC-HR一つに集中して売る方が効果的かもしれない。
そして、勢いづいたC-HRの後に、高級モデルのレクサスUXを投入することで、トヨタのコンパクトSUV市場での勢いはかつてないほど盛り上がることになるだろう。
そう考えると、ライバルメーカーにとっては、うかうかしていられない状況だと言える。
コンパクトSUV市場の勢力図を大きく塗り替える可能性を大きく秘めるトヨタC-HRの今後の動向には目を離せそうにない。
ちなみにすでに先行予約については受け付けが始まっているので、気になる方はお近くのトヨタの店舗にチェックしてみよう。
トヨタC-HRに関する最新情報が入れば、またお伝えする。
C-HRに対するVoice
・C-HRなかなかカッコいいな
・ヴェゼルの購入を考えていたけれど、トヨタの対抗車種が気になる
・200万円代だったらほしいかも
・SUVって昔のごついイメージとはずいぶん変わったな
・シエンタの例を考えると、ほぼそのままのデザインで出てくれそう
・クーペっぽくてスタイリッシュで結構好きかも
・次期XVを待つべきか、C-HRにすべきか悩む
<ネット上より>
<参考リンク>
トヨタC-HR公式ページ