トヨタ自動車のクロスオーバーSUVのRAV4が再び日本発売することが確定した。
現行モデルの4代目RAV4から日本では発売されず欧州や北米等の海外専売車となっているが、次期モデルとなる5代目では日本で復活する。
RAV4と言えば、2017年のアメリカ新車販売台数にてピックアップトラックを除く乗用車販売台数で1位となる程、世界で最も人気の高いSUVでもある。
日本でもSUVブームの真っ只中、モデルチェンジを機にRAV4の日本復活が行われ、2019年春発売予定だ。
そこで今回は、外観・内装デザイン、当サイン人等の変更点から価格予想も含めてトヨタ次期RAV4のフルモデルチェンジに関する最新情報をお伝えする。
次期RAV4 フルモデルチェンジ最新情報
新型RAV4がフルモデルチェンジ後の変更部分で注目となるのが、
- 外観・内装デザイン
- プラットフォーム
- 先進装備
- 日本発売(復活)
の4点である。
トヨタ新型RAV4のフルモデルチェンジ後のエクステリア(外観)デザイン
フルモデルチェンジしたトヨタ新型RAV4のエクステリア(外観)デザインがこちらだ。
トヨタ新型RAV4には3つのモデルが用意されており、上の画像で、左から「XSEハイブリッド」「リミテッド」「アドベンチャー」モデルとなっている。
トヨタ新型RAV4のデザインコンセプトは「Adventure&Refined」。
「ワクドキ感」を高めるオフロード性能や多用途ユース(Adventure)を想起するデザインを重視する一方で、都市部でのシーンにも似合う洗練さ(Refined)を併せ持つスタイリングを実現した
とされる。
SUVらしい「力強さ」に「洗練さ」を融合したスタイリングとなっており、ハリアーのようなラグジュアリー系統とは異なった、オフロードに似合うタフなイメージとなっている。
フロントビュー
「XSEハイブリッド」と「リミテッド」そして「アドベンチャー」モデルに関してフロントグリルが異なり、2種類のフロントグリルデザインが存在している。
XSEハイブリッドモデルに関しては、Aピラーを含めてルーフにかけて全てブラックアウト化されている所がポイントとなる。
新型RAV4は、タフさや力強さのなかにも洗練された遊び心を演出するために、今回全体的に幾何学形状の「オクタゴン(八角形)」をモチーフにされており、トヨタ新世代のクロスオーバーSUVデザインと言える内容となっている。
アッパーグリル、ロアグリルの双方を台形形状としたフロントグリルや、切れ長なフロントヘッドランプがアグレッシブでワイルドなフロントマスクを表現している。
サイドビュー
先代RAV4よりも最低地上高が高くなっていることによって、より一層たくましいクロスオーバーSUVスタイルとなった。
またメッキ加飾されたドアハンドルが高級感を増すと共に、リア近くのルーフ下部分がブラックアウト化されている所が先進的なイメージを醸し出している。
リアビュー
リヤコンビネーションランプ周辺からバンパーにかけて台形形状を強調したリアのスタイリングを採用。
フロント、サイド、リアのバンパー部分全てがブラックになっている所が
19インチへとタイヤが大径化したことも、迫力あるスタイリングの印象を増長させる。
先代RAV4と新型RAV4のデザインを画像比較
フルモデルチェンジ前は、キーンルックとアンダープライオリティというトヨタの王道デザインが採用されている(C-HRも似たデザイン)が、新型RAV4は大幅にデザイン転換していることが伺える。
ライバルとなるスバルの新型フォレスターはキープコンセプトであったが、RAV4に関しては新たなデザインへと挑戦する方向へ舵を切ったと言えるだろう。
※フォレスターに関しては、【新型フォレスターのフルモデルチェンジ情報】の記事にて詳しく解説
トヨタ新型RAV4のボディサイズ
トヨタ新型RAV4のボディサイズは、以下の通りだ。
- 全長 4,595mm(先代は4600mm)
- 全幅 1,855mm(先代は1,845mm)
- 全高 1,700mm(先代は1705mm)
- ホイールベース2,690mm(先代は2660mm)
先代のボディサイズと比較して、全長-5mm、全幅+10mm、全高-5mm、ホイールベース+30mmとなっている。
現行ハリアーの全長4,720mm、全幅1,835mm、全高1,690mmと比較すると、全長はハリアーの方が長く、全幅は新型RAV4の方が大きい。
全高に関しては、新型RAV4が低重心化されたことにより、差は10㎜となっている。
トヨタ新型RAV4のコンセプトとなった「FT-AC(Future Toyota Adventure Concept)」
フルモデルチェンジする次期RAV4のエクステリア(外観)のベースとなっているのは、トヨタの新型SUVコンセプトカーの「FT-AC(Future Toyota Adventure Concept)」だ。
このFT-ACは、ロサンゼルスモーターショー2017にて公開され、「アクティブな休日の過ごし方を提案するデザインコンセプトとして企画」されたコンセプトモデルとなる。
FT-ACは、300系となる次期ランドクルーザーのコンセプトモデルとも見られており、当メディアでも【ランドクルーザーのフルモデルチェンジ情報】の記事にて解説していた。
FT-ACのフロントには、水平メッキバーが特徴的な大型フロントグリルに、切れ長のLEDヘッドライト。先進的でかつアクティブな印象を感じさせるアンダーガードを採用。
サイドミラーに取り外しが可能な小型カメラが装備されており、悪路走行の記録等に活用可能とする等のアウトドア好きなユーザーに向けた装備がポイントの一つ。リアは、スマートな横長のテールランプ採用に加え、フロント同様アンダーガードを採用。
このFR-ACがフォグランプの形状を見てもお分かりの通り、新型RAV4のアドベンチャーモデルのコンセプトであったことは明白だ。
次期RAV4のテストカーが海外にてスクープされていた
これまで、海外メディアでは、次期RAV4と見られるテストカーのスパイショット画像がスクープされていた。
その一つとしては、以下のmotor1を紹介させていただく。
The new RAV4 appears to take on a more rugged, off-road-ready appearance. https://t.co/LxjObqOXbM
— MOTOR1 (@Motor1com) 2018年1月28日
より詳しい画像は、こちらで見ることができるため、FT-ACの画像と是非見比べていただきたい。
>>次期RAV4と見られるテストカーの画像(motor1)
トヨタ新型RAV4のインテリア(内装)デザイン
フルモデルチェンジ後のトヨタ新型RAV4のインテリア(内装)の画像がこちらだ。
新型RAV4の内装デザインは、本格SUVを想起させる機能性と上質感の実現が目指されている。
デザインテイストとしては、新型オーリス(カローラハッチバック)同系統のデザインであるため、この系統の内装デザインが今後のトヨタの新型車で採用されていくことが予想できる。
※オーリスのフルモデルチェンジ最新情報はこちら
視界の良さが工夫されており、水平基調のインストルメントパネルや幅広く骨太なセンターコンソールを採用。
人の手や身体が触れやすい箇所にソフトパッドを配置することにより、機能性に基づいたメリハリのある構成となっている所にも注目だ。
膝のホールド性を両立した快適かつ安心な空間によって、乗り心地向上が期待される。
その他には、
- サイドミラー搭載位置の最適化やリヤクオーターガラスの拡大
- 後方の可視範囲を広げるデジタルインナーミラーの初採用
- 6:4分割可倒式リヤシートの採用
- クラストップのラゲージスペース確保
- マルチメディアシステムに「Entune 3.0 Audio」を標準搭載
といった特徴を持つ。
「Entune 3.0 Audio」を標準搭載することで、
- 米VerizonのWi-Fiホットスポット
- iPhoneの機能を車載ディスプレイで操作可能なApple CarPlay
- 音声サービス「Alexa」を利用可能とすAmazon Alexa
が使用可能となる(※米国仕様の場合)。
グローバルで第一線をめざす世界戦略SUVなだけに、インテリアにも力の入った内容となっていることが伺える。
動画でチェック
トヨタ新型RAV4のプラットフォームにはTNGA。実質車格アップか
フルモデルチェンジする新型RAV4のプラットフォーム(シャーシ)には、TNGA(Toyota New Global Architecture)プラットフォームを採用。
先代は北米カローラ系のMCプラットフォームが採用されてきたことに対し、新型RAV4では新型カムリハイブリッドと同様の「TNGA-Kプラットフォーム」を採用した所がポイントとなる。
これによってより高レベルな走りが可能となり、実質車格アップとも言えなくはないだろう。
サスペンションには、マルチリンク式リヤサスペンションを採用となる。
新4WDシステム「ダイナミックトルクベクタリングAWD」&「E-Four」採用
トヨタ新型RAV4の駆動方式にはFFとAWDが採用されるが特徴としては
- ガソリングレードに新4WDシステム「ダイナミックトルクベクタリングAWD」
- ハイブリッドモデルに「新型E-Four」
の2点。
両方ともトヨタ車初の搭載であり、「ダイナミックトルクベクタリングAWD」に関しては、前後および後輪の左右駆動力を最適に制御する「トルクベクタリング機構」を搭載することでコーナリングや悪路走行時においても優れた操縦安定性とトラクション性能を発揮させる所がポイントだ。
さらに2WD走行時には後輪に動力を伝達する駆動系の回転を停止させて燃費向上を図る「ディスコネクト機構」も搭載。
また、「新型E-Four」に関しては、電気で駆動する後輪の最大トルクを従来型の1.3倍に増加させた上で、走行状態に応じて適切に後輪にトルクを配分する新制御を採り入れ、高い走破性と優れた操縦安定性を実現させている。
さらに詳しい情報は、こちらのトヨタ公式ページにて参照していただきたい。
トヨタ 新型RAV4のパワートレインはダイナミックフォースエンジン
フルモデルチェンジ後のトヨタ新型RAV4のパワートレインには、ダイナミックフォースエンジンが搭載。
ダイナミックフォースエンジンと言えば、TNGAテクノロジーを活用したトヨタ新世代のエンジンであり、新型カムリから搭載されている。
新型RAV4には、カムリ同様の、最大熱効率41%を誇る2.5リッターのA25A-FXS型エンジンを搭載。
エンジンの高トルク化により、アクセル踏み込み時のレスポンスや加速性能を大幅に向上させたほか、燃焼効率の向上およびトランスミッションの高効率化により、優れた動力性能と低燃費を両立。
現行RAV4は2015年のマイナーチェンジ時に、当時のカムリのハイブリッドユニットを搭載した経緯もあるが、今回も新型カムリ同様のハイブリッドシステム採用となる。
>>RAV4のマイナーチェンジ(2015年)の情報はこちらの記事にて
トランスミッションに関しては、8速トランスミッション「Direct Shift-8AT」を採用となる。
トヨタのクロスオーバーSUVに関しては、C-HR、ハリアーとターボエンジンが搭載される傾向にあることから、新型RAV4にもターボエンジン搭載も期待したい所。
トヨタ新型RAV4の先進安全装備に第2世代トヨタセーフティセンス搭載
次期RAV4の先進安全装備には、第2世代トヨタセーフティセンス(Toyota Safety Sense)が搭載される。
第2世代トヨタセーフティセンスには、
- プリクラッシュセーフティ(自動ブレーキ)
- レーントレーシングアシスト(ハンドル操作サポート)
- レーダークルーズコントロール(追従ドライブ支援機能)
- オートマチックハイビーム/アダプティブハイビームシステム(自動ハイビーム)
- ロードサインアシスト(標識読み取りディスプレイ)
といった機能が採用されている。
これまでのトヨタセーフティセンスPよりも、昼の自転車運転者や夜間歩行者検知に対応した「進化した自動ブレーキ」と車線の中央を走行できるようにハンドル操作してくれる新機能等が加わった点が大きなポイントだ。
この第2世代トヨタセーフティセンスの詳しい機能に関しては、【アルファードのマイナーチェンジ情報】の記事内にて詳細に解説しているため、そちらを参照していただきたい。
トヨタ新型RAV4の価格・値段予想
日本復活する5代目新型RAV4の価格予想としては、300万円前後スタートといった所。
ちなみに現在の北米RAV4の販売金額の一部を紹介すると、
- LE:$24,510(日本円で約2,671,590円)
- Adventure:$27,800(日本円で約3,030,200円)
- XLE Hybrid:$29,130(日本円で約3,175,170円)
- Limited:$31,005(日本円で約3,379,545円)
となっている。
※1ドル109円として計算
C-HRよりも上位モデルとなることや、ハリアーの値段などを考慮すれば、値段設定は300万前後スタートとなると予想する。
トヨタ新型次RAV4の日本発売時期・発売日はいつ?
トヨタ新型RAV4の日本発売時期としては、2019年春に予定されている。
※米国モデルは、2018年末頃(ハイブリッドは2019年初)に発売開始予定
トヨタはすでに新型RAV4の公式サイトを立ち上げているため、ブックマークしておくことをオススメしたい。
筆者としては、新型RAV4の日本仕様は、2019年4月~5月頃に発売日が設定されると予想したい。
新型RAV4の日本発売(復活)でハリアーとの棲み分けに注目
RAV4の日本復活後に注目となるのが、同車格のクロスオーバーSUVとなる次期ハリアーとの棲み分けだ。
本来ならば、ハリアーはレクサスRXへ移行し、ブランド消滅の可能性も考えられた。
しかし、国内で人気モデルがゆえ、現行の3代目では日本専用モデルとして4代目RAV4をベースに開発され導入された経緯がある。
つまり、今のハリアーは日本版RAV4とも言えなくない存在だ。
次期RAV4が日本発売されることによって、おそらくアルファード・ヴェルファイアのように、次期RAv4と次期ハリアーは、キャラクター違いの兄弟車種のようになると筆者は予想したい。
コストの面を考えても、両モデルの内容はかなり共通化されるはずだ。
日本のトヨタの中型クロスオーバーSUVとして「高級感の強いハリアー」、「アウトドア要素の強いRAV4」というような役割分担になると予想する。
RAV4ファンにとっては、2018年以降の新型クロスオーバーSUVの状況を見渡すと、【フォレスターのフルモデルチェンジ】、【エクストレイルのフルモデルチェンジ】、【ジュークのフルモデルチェンジ】と新型モデルが控えている状況だ。
また、同じトヨタのランクルも全面改良が控えている。
>>新型ランドクルーザー300系のフルモデルチェンジ情報